数学の勉強会が盛んなようだけど
社会人向けの数学勉強会について考えてしまう。
よくあるゼミスタイルでの数学勉強会でやりにくいなぁ、
と思うのは、「今回はここまでしかできなかったから、次回はここから」
と、ずるずると引き伸ばしになってしまうところ。
発表割り当てされていると、その間ずっと参加し続けるんだが、
「う、今回も出番ないのか」というのが繰り返されることになる。
大学生の数学勉強スタイルと、
社会人(ビジネスマン)の数学勉強スタイルは違うと思う。
大学生の場合、社会経験による前提知識が少ないので、
「一つの教科書」に絞って、解説の仕方も含めて統一して学ぶのがよいかと思う。
進め方も、一言一句、全員が理解しながら進めるのが良いだろう。
つまり「ウォーターフォール型」でよい。
一方、社会人の場合は、
- 各自の仕事の背景が思考過程に強く出てくる
- 各自の参加目的もバラバラ
だから、解説のベースとする教科書を一つにするのは難しいと思う。
さらに、社会人は、数学を学ぶことが目的なわけではないので、
いつ終わるともしれないペースで進めていくとモチベーションが保てない。
だから「反復型」の勉強会がいいのではないか。
- 1サイクルで何をテーマとするかを先に決める「○○の定理の理解」
- サイクル内の各回で扱うテーマを決める「今回は□□の定理の証明」
- 王道の解答例として参考にする「問題集」を1冊決める。
- 解説書は各自合うものを適当に持ってきてください。
- 各回の残課題は、次の「回に引き継がない」。次の「サイクルに引き継ぐ」
このやり方だと、
「今回は時間の都合で出られなかったけど、次のサイクルに出よう」
「この日はここを読んでおけばいい」
というので、勉強の計画を立てやすいはず。
社会人にとって必要なのは、懇切丁寧に教える人ではなく、
「ペースメーカー」なのではないか。
そんな思いを込めて、以下の2つの勉強会を開催します。
- 統計勉強会
http://kokucheese.com/event/index/29606/
- プレキソ数学4SE(大学数学常識編)